私たちが生まれたときに備わっている「原始反射」は、通常は成長とともに消えていきます。しかし、何らかの理由で反射が残存すると、姿勢や運動、学習面に影響を及ぼすことがあります。今回は、原始反射が残っているときに見られるサインについて紹介します。
よく見られるサインの例
1. モロー反射が残っている場合
• 大きな音や刺激に敏感に反応して驚きやすい
• 集中力が途切れやすい
• 不安感が強くなりやすい
2. 把握反射が残っている場合
• 筆記用具や道具の操作がぎこちない
• 細かい作業が苦手
• 力の加減が難しい
3. 非対称性緊張性頸反射(ATNR)が残っている場合
• 書字のときに頭を傾けてしまう
• スポーツなどで体の左右の連動が難しい
• 視線の移動や読み書きがしにくい
4. 残存反射全般に共通するサイン
• 落ち着きがないように見える
• 姿勢が安定しにくい(椅子にまっすぐ座るのが苦手)
• 動きがぎこちない
• 学習に集中できない
なぜサインが出るのか?
原始反射が残っていると、体を自分の意思で思い通りにコントロールすることが難しくなるためです。その結果、運動面だけでなく、学校生活や日常生活の中でも困りごとにつながることがあります。
次は「家庭でできる関わり方」について紹介します!