PT・OT・STに実際に相談するにはどうすればいいのか?

「リハビリを受けたい」「日常生活で困っていることを相談したい」と思ったとき、PT(理学療法士)・OT(作業療法士)・ST(言語聴覚士)にどうやってつながればよいのでしょうか?

今回は、具体的な相談の流れや利用方法をご紹介します。


1. 医療機関での相談

最も多いのは、病院やクリニックを通じてリハビリを受ける方法です。

• 対象:病気やケガで身体機能や言語機能に障害がある方

• 流れ:

 ① 医師に症状や困りごとを伝える

 ② 医師の指示によりPT・OT・STがリハビリを開始

 ③ 定期的に評価を行い、目標に沿って支援を継続

ポイント:リハビリは医師の指示が必要になるため、まずは主治医に相談しましょう。


2. 介護保険サービスを利用する

高齢の方や要介護認定を受けている方は、介護保険サービスを通じてリハビリを利用できます。

• デイケア(通所リハビリテーション)

 施設に通い、PT・OT・STのリハビリを受ける。

• 訪問リハビリ

 自宅に専門職が訪問し、生活環境に合わせたリハビリを実施。

• ケアマネジャーへの相談

 利用したい場合は、まず担当のケアマネジャーに「リハビリを受けたい」と伝えましょう。

ポイント:介護保険を利用する場合は、「要支援・要介護認定」が必要です。


3. 障害福祉サービスを利用する

発達障害や身体障害などをお持ちの方は、障害福祉サービスを通じてリハビリを利用できます。

• 児童発達支援・放課後等デイサービス

発達に課題のあるお子さんに対して、STによることばの訓練やOTによる感覚統合の支援を実施。

• 就労支援施設や生活介護施設

 PT・OTが日常生活や就労のための動作訓練を行う。

ポイント:市区町村の福祉課や相談支援事業所に問い合わせるとスムーズです。


4. 自費リハビリ(保険外サービス)

近年では、保険にとらわれない自由なリハビリを提供する「自費リハビリ施設」も増えています。

• 保険の制限なく、時間をかけてリハビリができる

• 退院後や介護保険サービスだけでは物足りない方に人気

• 完全予約制の施設も多い

ポイント:費用は自己負担ですが、希望に合わせた柔軟なリハビリが可能です。


5. 相談の第一歩は「困りごとを整理する」こと

「歩くのが不安」「食べづらい」「ことばが出にくい」など、自分や家族の困りごとを言葉にしてみることが大切です。

それを医師・ケアマネジャー・相談支援員に伝えることで、PT・OT・STへスムーズにつながります。


まとめ

PT・OT・STに相談するには、

• 医療機関(医師の指示によるリハビリ)

• 介護保険サービス(ケアマネジャーに相談)

• 障害福祉サービス(自治体や相談支援事業所に問い合わせ)

• 自費リハビリ(保険外で自由に利用)

といった方法があります。

「こんなこと相談してもいいのかな?」と思う小さな悩みでも、リハビリ専門職にとっては重要なサインです。

まずは身近な医師やケアマネジャー、相談支援員に声をかけてみましょう。

次回は「PT・OT・STと介護職員が連携することで生まれる効果」をテーマにした記事です!