細菌感染とウイルス感染の違いとは?わかりやすく解説!

「風邪をひいた」「感染症にかかった」というとき、その原因は大きく分けて 細菌 と ウイルス の2種類があります。

しかし、この2つはまったく性質が異なるもので、治療の方法も大きく変わってきます。今回は、細菌感染とウイルス感染の違いをわかりやすく整理してみましょう。


1. 細菌とは?

• 大きさ:1ミクロン(1/1000ミリ)程度。顕微鏡で見ることができる。

• 特徴:自分で栄養を取り込み、分裂して増えることができる「生き物」。

• 例:大腸菌、ブドウ球菌、結核菌など。

つまり細菌は「自分で生きていける」存在です。人間や動物の体内だけでなく、土や水の中など自然界のあらゆる場所に存在しています。


2. ウイルスとは?

• 大きさ:細菌よりずっと小さく、0.02〜0.2ミクロン程度。

• 特徴:自分だけでは増えられず、生物の細胞に入り込み、その仕組みを利用して増える。

• 例:インフルエンザウイルス、コロナウイルス、ノロウイルスなど。

ウイルスは「単独では生きられない」存在です。細胞に入り込んでコピーをつくらせることでしか増えることができません。


3. 感染の症状の違い

細菌感染

・高熱が続く

・膿がたまる

・のどの強い痛みや尿路感染など、局所的な症状が出やすい

ウイルス感染

・発熱や倦怠感、鼻水や咳など全身に広がることが多い

・特効薬が少なく、自然に免疫で治る場合が多い

ただし症状だけで「細菌かウイルスか」を見分けるのは難しく、医師の診断が必要です。


4. 治療法の違い

• 細菌感染 → 抗生物質(抗菌薬)が有効

例:肺炎、膀胱炎、化膿した傷口など

• ウイルス感染 → 抗生物質は効かない

例:風邪、インフルエンザ、新型コロナなどは、体の免疫が戦うのを助ける対症療法が中心。特定の薬(抗ウイルス薬)がある場合もある。


5. 予防のポイント

細菌・ウイルス共通

・手洗い・うがい

・十分な睡眠と栄養で免疫力を保つ

・換気やマスクでの飛沫予防

ウイルス特有の予防

・ワクチン接種(インフルエンザや新型コロナなど)


まとめ

• 細菌:自分で増える「生き物」。抗生物質が効く。

• ウイルス:細胞に入り込んで増える存在。抗生物質は効かない。

• 感染症の治療法や予防法は原因によって大きく異なる ため、自己判断せず、医師に相談することが大切です。


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