1. ガイドヘルパー(移動支援)とは
ガイドヘルパーとは、障害のある方が安全に外出できるようにサポートする「移動支援」のサービスを行うヘルパーのことです。
障害の特性や体の状況に応じて、外出時に付き添い、安心して地域での生活を送れるように支えます。
主な支援内容
• 買い物や役所への手続きの付き添い
• 病院への通院サポート
• 公共交通機関の利用のサポート(電車・バスなど)
• 趣味・社会参加の外出(映画館、スポーツ観戦、習い事など)
対象となる方
• 視覚障害のある方(道案内や段差の注意などが必要な場合)
• 肢体不自由のある方(車いす利用者など)
• 知的障害や精神障害があり、外出時に見守りや支援が必要な方
「地域で安心して過ごすための生活支援」がガイドヘルパーの役割です。
2. 行動援護とは
行動援護は、知的障害や精神障害などにより「自分ひとりでの行動に危険が伴う方」への専門的な外出支援サービスです。
ガイドヘルパーと似ていますが、より専門的で「安全確保」や「行動の理解」に力を入れている点が特徴です。
主な支援内容
• 外出先での事故や迷子を防ぐための見守り・声かけ
• 突発的な行動や危険行為への対応(急に走り出す、物に触るなど)
• 交通機関や施設利用時の安全確保
• 日常生活に必要な外出(買い物・通院など)や余暇活動への参加支援
対象となる方
• 強度行動障害のある方
• 知的障害や発達障害により、外出時に常に安全確保が必要な方
• 精神障害により混乱や危険が想定される方
**「行動面でのリスクを理解し、専門的に対応する外出支援」**が行動援護の特徴です。
3. ガイドヘルパーと行動援護の違い
ガイドヘルパー(移動支援)
対象:身体・知的・精神など幅広い
主な目的:外出の支援・生活参加のサポート
支援者:ガイドヘルパー(養成研修修了者)
サポートの深さ:比較的日常的な支援
行動援護
対象:特に知的障害・精神障害で行動上のリスクがある方
主な目的:外出時の安全確保・行動支援
支援者:行動援護従業者(専門研修修了者)
サポートの深さ:専門性が高く、リスク管理が必要
4. 利用するには?
これらのサービスは「障害福祉サービス」として自治体が提供しています。
利用するには、次のような流れが一般的です。
1. 市区町村の障害福祉課に相談
2. サービス利用の申請(障害者手帳や診断書が必要な場合あり)
3. ケアマネジャーや相談支援専門員と計画を立てる
4. サービス事業所と契約し、利用開始
まとめ
• ガイドヘルパー(移動支援)は、外出の付き添いや日常生活の外出支援を行うサービス。
• 行動援護は、外出時に行動のリスクがある方に対して、より専門的に安全を確保するサービス。
• どちらも「地域で安心して生活するため」に大切な役割を持っています。
外出に不安を感じている方やご家族は、まずは自治体や相談支援専門員に相談してみると良いでしょう。