神経生理学をやさしく解説:交感神経と副交感神経のお話

今回は「神経生理学」という分野から、日常生活に深く関わっている『自律神経』についてわかりやすくご紹介します。


■ 神経生理学とは?
神経生理学とは、神経の働きや仕組みを研究する学問です。私たちが呼吸したり、心臓が動いたり、緊張やリラックスを感じるのも、神経の働きがあってこそ。その中でも特に生活に大きな影響を与えているのが『自律神経』です。


■ 自律神経とは?
自律神経は、私たちの意思とは関係なく、体を自動的に調整してくれる神経の仕組みです。例えば、寝ているときでも心臓が止まらないのは、この自律神経が働いてくれているから。自律神経は大きく2つに分けられます。
– 交感神経
– 副交感神経


■ 交感神経とは?
交感神経は、いわば『活動のスイッチ』です。危険を感じたり、ストレスを受けたり、集中して作業をしているときに活発になります。
– 心拍数を上げる
– 呼吸を速くする
– 血圧を上げる
といった働きをして、体を「戦う・逃げる」モードに切り替えます。


■ 副交感神経とは?
副交感神経は『休息のスイッチ』です。リラックスしているときや、睡眠中に働きます。
– 心拍数を下げる
– 消化を促す
– 呼吸をゆっくりにする
といった働きで、体を回復モードに導きます。


バランスが大事
交感神経と副交感神経は、シーソーのようにバランスをとっています。どちらかに偏りすぎると、心身に不調が出やすくなります。例えば、交感神経が強く働きすぎると、不眠や緊張状態が続き、逆に副交感神経が強すぎると、やる気が出なかったり眠気が取れないこともあります。


日常生活での整え方
自律神経を整えるには、ちょっとした工夫が役立ちます。
– 朝は太陽の光を浴びて交感神経をオンにする
– 夜はスマホやPCを控えて副交感神経を働かせる
– 深呼吸やストレッチでリラックスする
– 規則正しい生活リズムを心がける
こうした習慣が、自律神経のバランスを整えてくれます。


まとめ
神経生理学は難しい学問のように思えるかもしれませんが、私たちの体の調子を理解するうえでとても身近な学問です。交感神経と副交感神経の働きを知ることで、「なぜ疲れているのか」「どうすれば元気になるのか」が見えてきます。日々の生活にちょっとした工夫を取り入れて、自律神経を味方につけていきましょう。


次回は今回の内容をさらに深掘った面白い記事を紹介します。

「ポリヴェーガル理論とは?心と体をつなぐ神経のお話」